2009年 01月 04日
広島地方の注連飾り |
年神様が入ってこられる入り口を示し、神聖な場所であることを表す注連飾りも地方々々によって、違いがあります。
これらは全て歴史、由来による違いと、材料が簡単に手に入るか入らないかの違いによって生じてくるもので、そこがとても興味の湧くところです。
広島地方の注連飾りの特徴は「三本締」といって大、中、小の輪が組まれています。大の輪は親の代、中の輪は子の代、小の輪は孫の代を表しているとされ、代々の繁栄と無病を願って作られたものです。それに裏白,橙、ユズリハ、松、薮柑子(ヤブコウジ)などが点けられています。
「裏白」は表裏のない人間になるようにとの意味。
「橙」は親子代々受け継ぐの意味。
「ユズリハ」は春になると新しい葉が出来て古い葉が全て落葉することから、絶えることのない繁栄の意味。
「松」は末代まで栄えると言う意味。
「薮柑子」は地下茎で繁殖する、勢力旺盛な植物なので、地に根を張り、根を下ろし、縁起の良い赤い実として使われています。
年神様の為に作ったものは、代が替わる、年が替わると言う意味で、毎年新しい材料を使って作ります。
そして1月15日、「とんど」の火で神聖なものを燃やします。
by table-harmony
| 2009-01-04 23:15
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